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院長ブログ BLOG

犬猫のけいれん発作に注意!てんかんを疑うサインとは?

調布市、三鷹市、府中市近隣にお住まいの犬猫の飼い主様、こんにちは!
西調布犬猫クリニック 獣医師の佐藤です🐶

愛犬や愛猫が痙攣(けいれん)を起こしたら、どのように対応すればよいのでしょうか?
今回は、「てんかん」について詳しく解説し、飼い主様が適切に対処できるようお手伝いしたいと思います。
てんかん発作の兆候や治療法を知り、愛犬や愛猫の健康を守りましょう。

【犬猫のてんかんとは?】
てんかんとは24時間以上あけて、少なくとも2回以上のてんかん発作が認められる脳の病気です。通常、脳は興奮したり、それを抑制する働きがあり、普段は均衡がとれた状態を維持しています。
てんかん発作とは、脳自体が原因で脳内の神経細胞が異常に興奮し、痙攣(けいれん)を引き起こす症状です。頻度や症状の重さは個体によって異なり、短時間で終わることもあれば、長時間(5分以上継続する場合を重積発作といいます。)続くこともあります。
また、発作(痙攣や虚脱をおこす総称)の原因は脳疾患のみとは限りません。心疾患や肝疾患、腎疾患、など様々な原因が考えられるため、早期に診断を受けることが大切です。

【てんかん発作の症状】
以下のような症状に気づいたら、速やかに動物病院での診察を受けることをお勧めします🏥
① 震えやけいれん
体全体ガクガクと震え、後弓反張を起こす(のけぞる様な姿勢)。また、四肢が突っ張りバタバタもがく。
② 体の硬直
犬や猫が硬直し、反応がなくなる。
③ 目が白目をむく
目が上を向いたり、白目が見える。
④ 意識の喪失
発作中に意識を失い、倒れる。この場合、声掛けにも反応なし。
⑤ 流涎(泡やよだれを垂らす)や顔の一部がピクピクする
体の一部分に限局して生じるタイプで、意識はしっかりしていることが一般的。

てんかん発作前には不安そうにソワソワしたり、性格が変化するなどの前兆が認められることがあります。また、てんかん発作の終息後はうろうろ徘徊したり呼びかけへの反応低下、ふらつくなどの後遺症が数十分継続することがあります。

【てんかんの原因】
・特発性てんかん
脳波以外の検査で、明らかな異常が認められないてんかんのこと。犬では遺伝性・家族性のてんかんが認められており、それらが含まれる。
・構造的てんかん
MRI検査、脳脊髄液検査などで脳に明らかな異常が認められるてんかんのこと。

てんかんの原因は大きく分けて上記の2つです。
しかし、目の前で起こった「痙攣」は脳が原因なのか?それ以外に原因があるのか?はわかりません。
いずれの場合も早期の診断が重要です。診断を受けるためには、動物病院での詳細な検査が必要です。

【診断方法】
まず、下記の検査で脳以外の病気を除外します。
・血液検査:中毒や内臓疾患、感染症の有無を確認する。
・超音波/エックス線検査:内臓疾患や心疾患を確認する。

以下の検査は全身麻酔が必要です。
血液検査や超音波/エックス線検査で脳神経疾患が疑われた場合にご提案いたします。
・CT/MRI画像検査:脳炎や脳腫瘍など脳脊髄の病変を調べることが可能。
・脳脊髄液検査:異常細胞の有無や感染症の有無を確認する。
・脳波検査:追加検査として提案されることがある。脳波を調べることで、てんかん発作の種類を判断する。

【治療法】
てんかんの原因により、ご提案する治療法が異なります。脳神経が原因でなかった場合には各疾患に合わせた治療法をご提案いたします。

・薬物療法
腫瘍が否定された場合や脳炎(感染症を含む)では主に薬物療法を行う。基本的に休薬は困難で継続的に行う必要がある。発作が完全に治まる場合もあるが、治療に反応しない場合や数週間に1回のペースで発生してしまう可能性もある。基本的に長期服用を前提として開発・製造された薬だが、念のため定期的な診察・血液検査を推奨している。

・放射線治療
MRI画像診断にて脳腫瘍が疑われた場合にご提案。全身麻酔をかけ、複数回行う。

・外科療法
MRI画像診断にて脳腫瘍が疑われた場合にご提案する場合がある。日本国内で実施可能な施設は限られるので、担当医との相談が必要になる。

【発作の予防と生活の工夫】
内服薬をしっかり服用していても、発作の発生を止められない場合があります。発生頻度の軽減には飼い主様のご協力が不可欠です。日々の生活でできる予防法としては以下の点が挙げられます。

・ストレスの管理:犬や猫はストレスに敏感です。落ち着ける環境をつくってあげてください。また、急激な環境の変化を避けましょう。
・規則正しい生活:毎日の食事や運動を規則正しく行い、体調を整えることが重要です。
・悪天候:気圧の変化で、脳圧が上がりてんかん発作が起こりやすくなります。ご自宅で注意して見守りましょう。
・薬の服用管理:決められた時間にきちんと薬を服用させることで、薬の血液中濃度を安定させることができます。

定期的に動物病院で健康チェックを受けることも大切です🏥診察を通じて早期発見や発作の予防ができます。

【おわりに】
当院では、てんかんに関するご相談を随時受け付けております。
また、必要に応じて二次診療施設へのご紹介も行っております。発作は脳に与える影響が強く、長時間続くと意識が戻らないなど不可逆的な後遺症が残る恐れがあります。つまり、早期の対応が皆さんのご家族を守る鍵です。
今後も愛犬・愛猫の健康維持に向けた情報を提供いたしますので、お困りの際はお気軽にご相談ください。

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