歯石除去(スケーリング)について

2013年09月02日

歯石除去についてお話する前にまず歯周病について説明します
☆口の中の防御機構
*口の中には細菌、異物、時にはウイルスが存在します。それらに対し、唾液、歯肉からの滲出液、舌や粘膜による物理的排除、白血球(好中球等)による貪食、免疫担当細胞による免疫等の防御機構が侵入を防御しています
※防御機構に異常をきたした場合や歯周病関連細菌等の感染により口腔内衛生は支障をきたし、歯周病が発生します
☆歯周病
*歯垢は唾液中のカルシウムによって石灰化され歯石となります。歯石の表面は粗造であるため、さらにその上に歯垢が蓄積します
*歯垢中の細菌はバイオフィルムを形成し、抗生物質や細菌を貪食するマクロファージなどに強い抵抗を示します
*これに平行して歯周組織では炎症反応や免疫反応が起こり、炎症関連分子の産生が過剰になると組織破壊が進みます。
*歯肉はは赤く腫れ上がり、ポケットを形成し、細菌の増殖により歯肉のみならず、歯根膜、セメント質、歯槽骨が炎症を受け、破壊されていきます。これが進むとポケットは深くなり、歯根の露出、歯の動揺や脱落を生じるようになります
☆歯周病が進行すると・・・
*歯根の奥に炎症が及ぶと根尖周囲膿瘍や根尖周囲肉芽腫、根尖周囲嚢胞等を引き起こします。さらに根尖部から瘻管を形成し口腔鼻腔瘻や眼窩下膿瘍(鼻の中や目の下にウミが溜まり破裂します)に進行します
*小型犬では下あごの骨が吸収され、非常にもろくなり、骨折(病的骨折)することもあります
☆歯周病と全身疾患
★ヒトでは
*血液中に入った歯垢中の細菌が心内膜炎、血栓症、冠状動脈閉塞、心筋梗塞、播種性血管内凝固の発生に関与していることが示唆されています
*歯周疾患の妊婦において細菌の内毒素により早期低体重児出産を引き起こすことが確認されています
*クリティカルケアを受けている患者は適切な口腔衛生管理が不可能になり、これによる細菌の増殖が肺炎の発症に関与するとされています
★ワンちゃんでは
*歯周病の犬において、腎臓の糸球体血管膜の肥厚とリンパ球プラズマ細胞性炎症を認めた
*肝臓において歯周病の程度に比例して、炎症細胞が増加
*心臓の左房室弁領域の内皮の増殖と粘液性肥厚性変化を認めています
→これらの結果はが各臓器に影響を与えていることが示唆されています

日頃からワンちゃん、ネコちゃんの歯のケアをすることはすごく大事なことなんです

 

当院では日常的な歯のケアをおすすめしています。

1日1回の歯磨きを励行しましょう。

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今現在、歯石がいっぱいついちゃっている場合には、早めに歯石除去をすることをおすすめします。高齢になると心臓の病気が増えてきます。その中でも心臓病全体の70%を占める弁膜症は歯周病が関っていると言われています。長生きのためにはお口の中をキレイにしておくことがすごく大事なんです。

歯石除去でこんなにきれいになっちゃいます。これなら日々のはみがきのやりがいもでてきますよね。

歯石がいっぱいだと口臭も酷いですし、口の中の細菌のことを考えるとコミュニケーションも取りづらくなってきちゃいますよね。いつまでも一緒に仲良く暮らして行きたいとお考えの飼い主様の皆様、歯について今一度考えてみてください。