2014.09.25更新

中型犬の前腕骨折

骨折整復には外固定やピン、ワイヤー、プレート、ラグスクリューなどを使用した内固定があります。
その他に創外固定という方法もありますが開放性骨折や整復が困難な骨折に使用されることが多く、選択される機会は限られています。

今回のワンちゃんの骨折は前腕の2本の骨が折れています。今回使用したのはプレートによる整復です。プレートによる固定は強固で整復後早い時期から患肢を使用できるのが特徴です。


骨折時のレントゲン写真です
 
まず骨折部位の上を切皮します

筋肉の間を分離していき、骨折部位を確認します。


プレートにより骨折を整復したところです

とう骨整復後、尺骨が正しい位置にあるかを確認します。体重が重い場合には尺骨も髄内ピンやプレートにて整復が必要なこともあります

皮下織を縫い終わったところです

皮膚を縫合し、手術が終了したところです。


整復後のレントゲン写真です。2本の骨があるべき位置に整復されているのがわかります。
 

だいたい、3ヶ月から半年で骨折が治癒し、必要であればプレートを除去します。


投稿者: 制作